モノづくりの現場は、半完成品や完成品などそれぞれ作業工程の中に検査項目が用意されています。検査は目視で行うものや専用の検査治具や測定器を使うものなど様々ですが、全数検査を行うなどの場合は検査そのものの精度が悪くなることも少なくありません。例えば、目視で検査を行うときなどは、同じ作業を続けていると頭が疲れて来て本来見なければならないところを見落としてしまうリスクがある、たまたま見逃したところで不具合が発生しているなどのときには不具合発生における対策が必要になるので、これもかなり厄介です。この場合の対策方法の一つに、目視検査から検査治具を利用する方法に切り替えるやり方があります。

目視の場合は、目の疲れや同じような単調作業の繰り返しで検査精度が下がることが多いといえます。また、目視検査は誰もができるけれどもスキルに応じて速度や正確さなども変わりますので熟練者と新人の検査員では熟練者の方が正確にかつ多くのチェックができるなどの違いも出て来ます。その点、検査治具を使うと経験レベルに関係なく同等の数を短時間で調べることができますし、検査治具に完成品などをはめ込むようなやり方のときには、サイズが大きいもしくは小さいなどで不良品を簡単に除外できるので作業効率アップにも良い効果を期待できます。なお、検査治具はそれぞれの製品ごとに用意しなければならないデメリットはあるのですが、大量生産するなどの場合は制作しておいた方が品質維持に繋げられます。