現在の私たちが半導体と聞いてまず思いつくものに、ICやLSIがあります。一昔前までは、半導体といえばダイオードやトランジスタというのが一般的なものでした。そのようなイメージを持ったのは、電子機器を構成する際に一昔前までは、トランジスタやダイオードを個別に基板にハンダ付けをして回路作製を作成を行ったということがあるからです。現在ではこのようなものはあまり存在しなくなってしまいました。

多くの場合において、様々な電子機器の基板上には数このLSIと部品が装着されているというのが普通の姿です。このように、電子機器の基板を見ても昔と現在で大きく様子が変わっているということがわかります。このような変化が生じたのは、半導体の高度な集積化が行われるようになったからです。多くの場合において、電子機器を作製する際には少ない数の集積回路を組み合わせるということが日常的になってきました。

このような状況から、制作された電子機器の動作チェックのやり方についても変化が生じてきています。一昔前までは、基板上に作られたとしひとつひとつも動作チェックを行っていました。これは大変手間のかかる作業でした。それに対し、現在では半導体の集積化が進んでいるので、素子一つ一つのチェックを行うことはもはやできません。

その代わりに行われるようになったのが、検査治具とオリジナルソケットを用いたLSIの動作チェックです。基板上に取り付けられたLSIは動作を行うための回路の中にありますので、検査に用いることができません。従って、専用の検査治具とそれをLSIに取り付けるためのオリジナルソケットが使われることになります。この検査治具とオリジナルソケットを使う方法により、回路の動作チェックは出てくるようになってきました。