10cm四方の部品に長さ5mmのピンが10本、一列に均等間隔で立っている場合、検査要領では10本のピンがあることと全て5mmの長さ、そして均等間隔など3つの検査工数が発生します。ピンの数は数を数えれば良いけれども、長さや間隔はノギスなどを使わなければ正確な検査を行ったとはいえませんので工数はさらに増えることになるわけです。検査治具は、誰でも簡単に正確に製品の良し悪しを判断できるメリットがあるので、10個の穴をあけておいて貫通できる状態にした治具を作れば、これに当てはめることで3つの検査工数をまとめて調べることができます。仮に、ピンの数が少ないときには貫通する箇所が少なくなるので不良品の判断ができますし、これは検査員の作業技術レベルに関係なく良し悪しの判断ができることからも、検査工数の均一化にも役立ちます。
工場では色々な部品や製品を製造しているけれども、全ての製品に検査治具を作ることは理想ですが、1つの検査治具を作るときにもコストがかかるのでそれを考えると主要部品にしか対応ができないケースも多いといえます。専門の会社に検査治具の製作を依頼するケースは多いけれども、簡易的なものなどは自社内で制作することもできますし、穴の数だけを目視で見るなどの場合は身近なものを使って治具を作ることも可能です。制作における難易度が高いものは専門の会社に依頼して、難易度が低く比較的簡単に検査ができるものは自分たちの工夫で治具を作ることをおすすめします。検査治具のことならこちら